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観光×ICT 情報化が支える日本の「おもてなし」

観光は、21世紀の日本が戦略的に力を入れている産業の一つである。観光に新たな魅力を加え、さらに広がりのあるビジネスに発展させる鍵がICTだ。心のサービスであるおもてなしと、ICTは日本の強みである「おもてなし」精神とも親和性が高い。未知の領域を開拓する動きはすでに始まっている。

観光産業は日本経済活性化の切り札

 最近、東京の銀座や浅草を歩いて思う。外国人観光客が本当に増えたと。この現象に改めて日本が観光資源に恵まれた国だったことを再認識する。二千年を超える歴史、アジアで最初に経済大国の仲間入りを果たした事実、クールジャパンとして海外で評価される独自の文化。世界の人々を魅了する力は十分に持っている。
 それに加えて、5年後に開催される巨大スポーツイベントや円安効果もあって、注目度はさらに高まっている。日本政府観光局(JNTO)の統計調査によると、2015年1月時点で、訪日外国人客数は、前年対比で29.4%ものプラスとなっており、年間約1,340万人の人々が日本を訪れているという。
 政府も観光を日本経済活性化の柱の一つととらえており、訪日外国人2,000万人達成に向けて、「観光立国実現に向けたアクション・プログラム 2014」を策定した。
そのターゲットとなるのは「2020年」で、これを中核にした観光振興、訪日外国人の飛躍的拡大に向けた取り組み、訪日旅行の容易化、世界に通用する魅力ある観光地域づくりなど、7つの活動目標を掲げて施策を展開している。

成功のカギを握るのはICT

 そこで欠かせないのがICTだ。「アクション・プログラム」にも無料公衆無線 LAN 環境の整備などが明記されている。ICTが世界的に重要インフラとなった21世紀、観光産業においてもこれをベースにビジネスを考えない方法はない。ICTには、膨大なデータを扱う力、人にはできない情報を検知する力、一人ひとりのユーザーに個別に対応する力があり、日本が世界に誇る「おもてなし」を提供するのに、最強の武器となる可能性を秘めている。まさに、目指すべきはICTを駆使した新しい観光だ。