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スマートフォンを活用したO2Oマーケティングで顧客を呼び込む

スマートフォン利用者が増加の一途をたどっています。企業マーケティングの世界では、このデバイスを活用したOnline to Offline(O2O)ソリューションが注目を集めています。実際、スマートフォンを活用すると顧客にまったく新しい体験を提供することが可能で、すでにMKIも動き出しています。本稿では、O2Oソリューションを実現する技術とその展開状況、MKIの取り組みについてご紹介します。

マーケティングの“本丸”はスマートフォンへ

その昔、人々に何かを訴えたいと思えば、第一にマスコミュニケーションを思い浮かべました。企業がマーケティングを考えるなら、テレビや新聞、雑誌といった媒体に広告を出稿し、多くの人々に見てもらうのが何より効果的とされていたものです。
しかし、最近は現代人の時間の使い方が大きく変わってきました。総務省の「ICT基盤・サービスの高度化に伴う利用者意識の変化等に関する調査研究」(平成24年)によると、さまざまなメディア利用の中で1日の利用時間の平均値を見たとき、「テレビを見る」が3時間32分、「パソコンでインターネットを使う」が1時間42分、「スマートフォンでインターネットを使う」が1時間19分の順に高くなっています。また、過去3年間の変化についてみると、インターネット利用が全般的に増加しており、とりわけ「スマートフォンでインターネットを使う」との回答者では、55%が「増えた」と回答しています。
このような時代の変化を見ると、企業マーケティングのメディアとしてインターネット、そしてスマートフォンを取り上げるのは理にかなったことといえます。その中でも現在注目されているのはOnline to Offline(O2O)ソリューションによる販売促進策で、スマートフォンを使ってオンラインで顧客にアプローチして、オフライン、つまり実際の店舗に足を向けてもらうことを考えています。

O2Oソリューションを実現するテクノロジーとは

では、O2Oソリューションは具体的にどのような技術で実現されるのでしょうか。
例えば、シスコシステムズが提供するCisco Connected Mobile Experienceは、顧客が新しいモバイル利用を体験できるロケーションデータ解析機能を持つWi-Fiネットワーク技術です。Wi-Fiネットワークに組み込んだシスコのロケーションデータ解析技術によって、サービスプロバイダや企業が顧客に対してそのロケーションに合った情報を提供したり、顧客の滞留状況を見て未然に混雑防止策を取ることができるようになります。この技術は新しいビジネスチャンスの創造や業務の効率化を強力に支援することが可能です。
一方、SAPが開発したSAP Precision Retailingは、インメモリデータベースであるSAP HANAを基盤に、スマートフォンアプリケーション、ビジネスインテリジェンス、リアルタイムオファー管理(顧客からのアプローチに基づき、アプローチがあった時点での顧客へのおすすめ情報を提示する)などの最新の技術を組み合わせたリアルタイム・ワン・トゥ・ワン・マーケティングソリューションです。
企業は顧客にスマートフォンアプリケーションを配布し、顧客は買いたい品目をそのアプリケーションに入力しておきます。顧客が実際の店舗に来店すると、SAP Precision Retailingがその品目について、これまでの購買履歴や嗜好と、店舗での売れ行き動向、併売実績、在庫状況などを瞬時に照らし合わせ、その顧客に対して有効と思われるオファーを十数個にわたって提示するというものです。

世界を見渡すとすでに利用例が次々と

技術を説明するだけではなかなか理解しにくいので、実際の例をご紹介しましょう。すでにロケーション解析機能を使ったサービスの提供がはじまっています。
米ジョージア州アトランタにあるファーンバンク自然史博物館では、2012年11月16日から来場者向けに「ファーンバンクジャーナル」という無償のスマートフォンアプリケーションの提供を開始しました。アプリにはオーディオやビデオのほか、タッチスクリーンを使った双方向型メニュー、アニメ、Q&Aクイズ、スケッチブックなどのアクティビティプログラムが含まれており、館内でのユーザーのロケーションに応じて作動します。来館者はこのアプリを使って、古生物学者の専門的な解説を聞きながら、博物館内をくまなく見て回ることができます。
ビジネス活用では、デンマークのコペンハーゲン空港の事例があります。この空港では、搭乗客のスマートフォンとWi-Fiネットワークを活用し、国際線ターミナルを出入りする搭乗客の流れを匿名ベースで追跡しています。フライト到着後の搭乗客の動きがリアルタイムにモニタリングできるため、入国手続きや税関部門の職員を適正配置できるようになり、搭乗客が滞留しやすいスペースに対して改善が図れるようになっています。

MKIもInteropでサービス提供に参加

MKIもすでに動き出しています。2013年6月、幕張メッセで開催された「Interop Tokyo 2013」の最先端ライブネットワーク「ShowNet」において、展示会場のWi-FiサービスとシスコのCisco Connected Mobile Experience、ナビタイムジャパン提供のAndroid向けスマートフォンアプリ「Interop NAVI」を使って、Wi-Fi対応デバイスを持つ来場者に向け、ロケーションに応じた情報提供、屋内ナビゲーション、来場者参加型ゲームなどのサービスを提供しました。
これは、Wi-Fiサービス提供者、商業施設運営者、自治体などに対して、サービス向上や業務の最適化、集客の促進、収益性向上のための新たな機会とその可能性を広く認知いただくことを目的とするものでしたが、MKIはこのサービス提供において、Wi-Fi設備設計及び施工を担当。創造性に富んだこのサービスは、Interop Tokyo 2013のShowNetデモンストレーション部門でグランプリを受賞しました。
また、MKIではサービスを分かりやすく伝えるため、施設への来場者全体の位置情報を分析、可視化し、主要な回遊経路やエリア別の滞在時間などの結果をレポート画面で閲覧できるデモも展開しています。図1はMKIが開発した「Wi-Fi動線分析システム」でデモ用データに基づき顧客の移動、滞留状況を可視化したもの。今まで把握できなかった顧客の動きがリアルタイムで手に取るようにわかります。

MKIが提供するO2Oソリューション

MKIでは3つのテクノロジーによりO2Oソリューションを提供します。「位置情報の測定」「リアルタイムなデータ解析」「販売促進のアプリケーション」です。すでにご案内してきたとおり、「位置情報の測定」という観点からはCisco Connected Mobile Experienceが、「リアルタイムなデータ解析」という点ではSAP Precision Retailingが、このソリューションを実現する上で大きな役割を果たすことはまちがいありません。そして、利用者の立場も踏まえ、MKIが新しいアプリケーション開発にチャレンジします。すでにシステム開発事業は40年の実績を誇り、モバイル分野におけるO2Oソリューション提供には並々ならぬ思いがあります。
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