2017/03/21
R&D部 ITイノベーション室
三井情報は、昨年12月に仮想通貨及びブロックチェーンの普及・活用推進を目的とした事業団体「日本ブロックチェーン協会」に賛助会員として加入しました。
最近、「ブロックチェーン」という言葉をニュースや新聞で耳にする機会が増えてきましたが、詳しくはご存知ない方もまだまだ多いと思います。今回は、Fintech(フィンテック)を支える技術として注目されているブロックチェーンとは何なのかについて、前編・後編に分けてお話ししたいと思います。
昨年から急速に注目されてきたブロックチェーンは、インターネット上で決済可能な仮想通貨「ビットコイン」を支える基盤技術として生まれました。
ブロックチェーンは、個人や組織間の取引を記録・管理する「分散型の共有台帳」を実現する、技術的な概念(仕組み)です。取引データは改ざんの検出が可能なデータ構造で記録・保持され、取引に参加する全員が参照したり共有したりできるのが大きな特徴です。また、同じ役割を持つ複数のサーバ(ノード)によって取引データを処理し管理することで、システムの可用性やデータの信頼性を担保する仕組みをブロックチェーンは備えています。
ブロックチェーン技術は、オープンソースやPaaSによる提供、サービスの基盤としての組込み等、実装方法も様々です。仮想通貨ビットコインもその1つであり、仮想通貨の取引を行う基盤としてブロックチェーン技術が組み込まれています。
ブロックチェーンはサービスを支える裏方の技術のため、その特徴や活用するメリットは、エンジニアではない方にはなかなかイメージしづらいと思います。そこで、ブロックチェーンという技術が誕生するきっかけとなったサービス、「ビットコイン」を例にブロックチェーンの特長を簡単にお話ししたいと思います。
《ビットコイン取引の登場人物》
《ビットコインの特長》
今お話ししたビットコインの特長がブロックチェーンの特長そのものであり、ビットコインのインフラはブロックチェーン技術で支えられているのです。ブロックチェーンが注目されているのは、上記のような特長と、ビットコインでの利用実績から、仮想通貨の取引以外においても応用し、安価で高可用かつ安全な取引を実現できるのではないかと言われているからです。
次回の後編では、ブロックチェーンと共に注目されている、スマートコントラクトについてお話ししたいと思います。
大貫 真
R&D部 ITイノベーション室
現在、Deep Learningやブロックチェーンなどの研究開発に従事。
コラム本文内に記載されている社名・商品名は、各社の商標または登録商標です。
当社の公式な発表・見解の発信は、当社ウェブサイト、プレスリリースなどで行っており、当社又は当社社員が本コラムで発信する情報は必ずしも当社の公式発表及び見解を表すものではありません。
また、本コラムのすべての内容は作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。