Cloudflare

Cloudflareの動画配信プラットフォーム触ってみたー コラム ー
2019年8月2日号


Cloudflareの動画配信プラットフォーム触ってみた

自社のサイトに動画コンテンツを埋め込む際、どんな仕組みを検討しますか? Youtubeなどの無料の動画サイトを利用するケースも多いと思いますが、SaaSとして提供された動画配信プラットフォームを使うのもお勧めです。 法人向け商材の宣伝動画などでは、ビジネスパーソンが会社で見ている可能性が高い訳ですが、企業に設置されたUTMなどのセキュリティ装置にて社員によるYoutubeなどの動作サイトやSNSサイトなどへの通信をブロックするよう設定されていることがあります。


また、Youtubeのアイコンを消したいと考えるWebマスターもいますが、Youtubeの仕様でこれはどうしても出来ません。

そこで今回、Cloudflareの動画配信サービスを触ってみましたが、機能・性能、そして使いやすさも良さそうでしたのでご紹介致します。Youtubeの動画をサイトへ埋め込む場合と同様、Webサイトの容量を消費することなく実装することが出来ます。








利用の流れ

使い方の概要

Cloudflare Streamというサービスへ動画ファイルをアップロードし、埋め込み用のコードをWebサイトの任意の場所へ張り付けるだけです。サーバ、クライアントともにソフトウェアやプラグイン等のインストールは必要ありません。



アップロード

操作はドラッグ&ドロップで簡単に行えます。アップロードはTusというレジューム可能なプロトコルで行われます。これにより、途中でエラーになっても続きから継続することが出来ます。




エンコーディング

アップロードと同時にコーデックの変換を自動で実行し、同一コンテンツの各コーデックのバリエーションが保存されます。これにより、様々なデバイスへ対応出来るようになります。




Distribute

エンコーディングが終わると世界中に分散配置されたCloudflareのエッジサーバへコピーされます。これにより各地域のユーザへは最寄りのエッジサーバから動画配信されるため、遅延のないスムーズな視聴が実現されます。



埋め込み

自動再生するかどうか、ループ再生するかどうかなどを設定し、生成された埋め込み用のコードをコピーしてWebサイトへ張り付けます。




視聴

アダプティブストリーミングという技術が用いられ、クライアントデバイスの通信品質に応じてビットレートを自動で切り替えることが出来ます。通信が低品質の場合には低画質、高品質の場合には高画質になり、動画の再生が途中で途切れることを防ぎます。




分析

動画公開後は各動画コンテンツの視聴回数や視聴時間を確認することが出来ます。

料金に関しては以下のサイトに記載があります。
https://support.cloudflare.com/hc/en-us/articles/360016450871-Pricing-and-Billing-for-Cloudflare-Stream

自社の商品やサービスを紹介する程度の使い方であればそれ程高くならないのではないかと思います。PoCも可能ですので、検討してみてはいかがでしょうか。







 執筆者:角田 貴寛

三井情報株式会社
ソリューション技術本部 次世代基盤第二技術部 第一技術室
CISSP、CEH
現在、セキュリティ関連調査研究・教育業務に従事