三井情報株式会社
ソリューション技術本部
運用・開発ソリューション部
コンサルティング室 マネージャー
隅野 貴裕氏
隅野
ITコンサルティングは、まず経営課題に向き合うところから着手します。ボトムアップ型のIT計画策定ではなく、経営視点で中長期的に目指すべきIT戦略を策定します。経営戦略、そしてIT戦略に基づき、必要なシステムやサービスを選定して具体的な実行計画を定めていきます。
鈴木
実行計画のレベルまでくると、ITMSがITコンサルティングと一緒になって活動することも多くなります。ITMSは現場目線での最適なITサービスの検討を支援します。ユーザーがどんな課題を抱えていて、どう改善してほしいと思っているのか。こういう視点をおろそかにすると、せっかく作ったシステムが現場のニーズと乖離してしまい、使われないままに終わる可能性があります。
ユーザーのヒアリングは特に重要です。業務部門のユーザーは必ずしもITに詳しいわけではありません。例えば、RPAを導入して作業を自動化するといっても、まずどの部分が自動化できるかを考えるために作業の棚卸しが必要です。また、導入してどれだけの効果が上がるのか、どれだけの投資が必要なのか。業務部門のインパクトも説明しなければなりません。IT部門と業務部門の、いわば“橋渡し”の役割を担っています。
実行計画実現にあたっては、当社のソリューションありきではなく、ニュートラルな立場でのベンダー選定・マネジメント支援も行います。
隅野
あるサービス業のお客様の例では、フロント業務とバックオフィス業務を支えるシステムを各部門の個別最適で進めてきた結果サイロ化し、マネジメントに必要な情報を即座に把握できないという課題を抱えていました。そこで各システムが経営にどう結び付いているかを精査・可視化し、変革に向けたIT投資戦略を策定しました。
また、戦略は立てるだけではなく実行に至らしめることが重要です。実行に向けて、自社でどこまで対応し、何をアウトソースするのか、新しいITシステムの開発・運用には、どんなスキルや人材が必要か、といった組織・体制に関しても提言しました。そうした仕分けをしたことで、組織全体の意識が変わり、ITをより戦略に活用する文化が根付きつつあるという評価をいただきました。ほかにも製造業や流通業など、様々な国・業界のお客様に対しIT戦略の策定を支援しています。
三井情報株式会社
ICTコア技術本部
商社技術第三部
ITマネジメントサービス第一室 マネージャー
鈴木 美貴子氏
鈴木
当社では三井物産様の複数部門でITMSを提供しています。私はお客様先に常駐して個別部門の支援を行っています。
現在までにいろいろな業務のシステム化に関わってきました。例えば担当するお客様の部門の業務に関連した幅広い情報を蓄積・提供するシステムはその1つです。これまでの情報収集は散在するシステムからそれぞれ集めたい人が集めるという方式。それを、必要なデータをまとまった形で参照したい、欲しい情報を簡単に収集できるようにしたいというニーズに応え形にしたのが、このシステムです。
自身は以前に基幹システムの開発・保守を担当していたため、技術的な知見もあります。現場への説明や情報システム部門との橋渡しをするとき、この経験が非常に役立っています。
三井物産様はグローバルでビジネスを展開していますので、標準化・システム化によって日本国内だけでなく海外支社店も含めた業務改革に貢献しています。