フォークリフトは意外と危険!?安全に乗るためのポイント

フォークリフト作業

フォークリフトは事故件数が多く、意外と危険な作業でもあります。たとえ無事故が続いていても、いつ事故が起きてもおかしくありません。事故を防ぐためには職場で危険予防のトレーニングである「危険予知トレーニング」を取り入れ、安全に対する意識を高める必要があります。ここではフォークリフトの事故発生件数の多さ、事故の種類、危険予知トレーニングの必要性について解説していきます。

フォークリフトは意外と危険?

多くの現場で活躍しているフォークリフトですが、意外にも多くの労災事故が発生しています。下記グラフは厚生労働省の労働災害統計です。毎年2,000件前後で推移しており、死亡事故も30件近くあります。

減らないフォークリフトによる労働災害発生件数

フォークリフトによる労働災害発生件数の推移



現場で作業していると気づきにくいですが、全国では多くの労働災害が発生しているとわかります。フォークリフトの運用には常に危険がつきまとうことを認識しないといけません。

特にフォークリフトの労働災害の死亡事故は、トラックや車、バス、バイクよりは少ないものの、全体で5番目の件数です。また、荷役運搬機械による労働災害事故発生率でみると、フォークリフトは7割ほどであり、クレーンやコンベヤーでの労働災害よりも高くなっています。

これらのことから、フォークリフトでの運搬作業は非常に多くの危険を伴う作業だとわかります。運転手はもちろん、事業所全体で安全について考えていかなくてはならないでしょう。

フォークリフトでよくある事故

フォークリフトは、ほとんどの場合、時速10キロ以下で工場内を走行します。「低速運転を心がけていれば事故は起きないはず」と考える人も多いでしょう。しかし、そのような考えは事故につながりやすくなります。では、実際にフォークリフトでどのような事故が起きているのかみていきましょう。

転落事故

フォークリフトの作業中に転落するケースがあります。たとえば、普段は立ち入らないエリアを通過しようとして、柵に乗り上げて高所から落ちる事故です。また、リフト上に人を乗せながら作業をしようとして、作業者がバランスを崩し落下する事故もあります。これらのケースはどちらも規則を破って起きた事故であり、横着すると事故が発生しやすいことを物語っているでしょう。

挟まれ事故

フォークリフトの運搬作業中に、他の作業者が積荷のチェックで立ち入るとき、積荷が高く間隔も狭いと人の姿が見えづらくなります。その上、チェックする人は下の積荷の伝票を確認する際に屈んでしまうこともあり、フォークリフトの運転席からはより一層視界に入りづらくなります。

他の作業者が見えないまま運搬しようとして、人が積荷の間に挟まれてしまう事故を誘発するケースがあります。

転倒事故

フォークリフトによる転倒事故の主な原因は、スピードの出し過ぎと最大積載量を超えた積荷の運搬です。早く作業を終えたいからと、慣れた運転手が場内速度をオーバーして運転すれば、カーブを曲がりきれずに転倒するリスクは高くなります。

また、作業を一気に終わらせるために、積荷を乗せすぎてしまうのも危険です。傾斜のある通路では、車体が傾いて転倒する恐れがあります。何より積荷が高いと前方が見えづらくなり、周囲の安全確保が難しくなってしまいます。

激突事故

フォークリフトと他の作業者が激突する事故では、運転手が決まったルートで作業していても、一般作業者が通常ルートを通らずにフォークリフトの作業場に侵入するケースがあります。人がいないと思って作業していると特に危険で、急な飛び出しからフォークが胸や頭に直接干渉してしまうと大怪我になる危険性が高まります。

また、フォークリフトはバック走行が基本ですが、見通しの悪い場所では歩行者との接触の危険があります。一般作業者の確認や減速などを行い、十分注意しましょう。

フォークリフトの危険予知トレーニングとは?

フォークリフトの事故をなくすためには、普段から危険に関するトレーニングをする必要があります。これはKYT(危険予知トレーニング)ともいい、多くの職場で採用されています。

危険予知トレーニングの意義

危険予知トレーニング(以下KYT)とは、危険に関する問題点をまとめて共有し、安全に関する意識を高めていくためのトレーニングです。このKYTを実施することで、職場に潜む危険箇所を抽出でき、より安全な職場づくりを行えます。

危険な作業も慣れにより当たり前になっていくと、次第に危ないとも思わなくなってしまいます。そうすると時間の短縮や作業をより楽にするために、横着な作業をする人もいるはずです。さらにその誤った作業ノウハウが周囲や後輩に伝わることで、より一層安全意識は低下してしまいます。

また、KYTを行う際に真剣に取り組んでいない作業者がいると、危険箇所を全員で認識できず、思わぬ事故につながります。

このような安全に対する意識が低い職場にしないためにも、全員参加でKYTを実施して、危険なポイントを話し合うことが大切です。

KYTはただトレーニングするだけではありません。その目的は、職場での安全確保について継続して意識付けしていくことです。目に見えない危険はいくらでも潜んでいるため、どんな可能性も考慮することが大切です。「危険が潜んでいるかもしれない」という意識を高めることが危険予防につながり、結果的に職場の事故を減らすきっかけにもなっていくでしょう。

安全意識の低い職場は、危険箇所を特定しながら「事故は起きていないから気を付ければ大丈夫」と、何も対策をしない傾向があります。当事者は気を付けますが、危険箇所が共有されないために、作業者が変われば事故の恐れは高まります。

KYTの進め方

KYTはあらかじめリーダーと書記を決めて、イラストを使って危険箇所を話し合う方法が一般的です。実際に災害事例のあった状況を描いたイラストを使うことで、必ず危険箇所が潜んでいるという認識を全員が持てます。

リーダーは順番に意見を聞いていき、危険なポイントから考えられる事故・災害を挙げてもらい、その対策を決めていきます。ここで大切なのは、どのような意見も否定しないことです。イラストでは見えてこない部分にも、危険なポイントは存在するためです。

たとえばフォークリフトの作業中に、積荷が崩れそうになるイラストがあったとします。その場合、積荷に関わる危険なポイントが挙げられます。しかし、イラストの後方から「だれかが来るかもしれない」「急に声をかけられるかもしれない」「積荷の裏側に人がいるかもしれない」と見えない危険を予測できるようリーダーが促すことで、全員の危険予知に対する意識付けが可能です。

また、イラストだけではKYTもマンネリ化してしまいます。実際の現場を見て回って全員で危険なポイントを探すのもKYTには必要といえるでしょう。

フォークリフトは安全に乗ろう

フォークリフトは毎年2,000件前後の死傷事故が発生しており、転落・墜落・挟まれ・転倒・激突などの事故が多くなっています。フォークリフトを安全に使用するためには、KYT(危険予知トレーニング)による危険に対する意識付けも必要です。KYTで潜在する危険なポイントを探し、危険予防の意識を全員で身に付け、職場の安全確保に努めていきましょう。

FORKERS(フォーカーズ)でフォークリフトの新しい安全対策始めませんか?

危険予知トレーニングのような取り組みを職場に浸透させていくことは大前提ですが、最近では新しいフォークリフトの安全対策IoTソリューションがあることをご存じでしょうか?職場のトレーニングやルールを整備すると共に、フォークリフトの危険を減らす為に新しいシステムを取り入れることも合わせて検討してみてはいかがでしょうか。

FORKERS(フォーカーズ)はIoT技術でフォークリフトの安全と稼働状況を遠隔で監視できるサービスです。フォークリフトの稼働状況や危険運転等のデータを取得・収集し、それらのデータはクラウド上にアップされ、レポートの作成や稼働状況のグラフはすべて自動で作成される為、レポーティングに時間を取られることはありません。データは管理者のPCやスマートフォンでリアルタイムに反映され、オペレーターへの注意喚起や安全指導に活用することができます。

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