フォークリフト作業において、ドライブレコーダーを導入しようと考えている事業所は多いといえます。流通や物流の作業に関わらず、多くの工場などで欠かせないフォークリフトですが、どれだけ安全講習を重ねても一歩間違えれば重大な事故につながりかねません。フォークリフトのドライブレコーダーは単に事故発生時における状況録画だけでなく、日常の運転技術の確認・向上、事故予防の注意喚起、運転管理の記録などその機能は多岐にわたります。本記事ではフォークリフトにおけるドライブレコーダーの必要性と選び方について解説していきます。
一般社団法人日本産業車両協会によると、2019年のフォークリフトによる事故の内、死亡事故は20件、死傷事故は前年比156件減でこれまでより減少傾向にあります。しかし、フォークリフトによる事故全体では1,957件とまだまだ2,000件前後を推移しています。
2020年は新型コロナウイルスの影響で減産・休業する事業所も多いことから、総体的な事故件数は減少傾向にありそうですが、それでもすぐに事故が減るかといえばなかなか簡単にはいきません。
同協会ではより事故減少に努めるとして2020年から7月第1週を「フォークリフト安全週間」としてフォークリフト安全運転を目的としたイベントを開催する予定でした。しかしながら新型コロナウイルス蔓延の影響によってこのイベントは中止となり、なかなか全国に啓蒙するのが難しい状況となっています。
フォークリフトの安全運転のためにドライブレコーダーの導入を検討されている方も多いのではないでしょうか?
一般的にドライブレコーダーは自家乗用車でも普及しているので目にする機会も多いものです。フォークリフト用のドライブレコーダーでは大きな衝撃が発生したときの前後を記録するものから、運転手が急ブレーキなどの危険な運転をすると記録が始まるものや、常時録画するタイプまであります。
フォークリフト用ドライブレコーダーの有効性をみていきましょう。
フォークリフトは職場の状況によって、一人1台ではなく、複数の作業者や自社従業員以外が運転することもあるでしょう。このような場合、単独事故・物損事故においての責任所在があいまいになりやすく、荷崩れでも十分な損害に至るケースがあります。
労働災害だけでなく、荷崩れによって損害が発生すると企業の信用問題に発展することがありますので、ドライブレコーダーがあれば責任問題を明確化するのに役立ちます。
フォークリフト用ドライブレコーダーでは単に映像を記録するだけでなく、危ない運転をするとブザーが鳴って注意喚起するタイプもありますので、運転者に危険運転を気付かせるのが特徴です。さらに運転状況をクラウドに記録し、衝撃発生時の運転記録を細かく分析できるドライブレコーダーもあります。
これは衝撃時の録画機能はもちろんのこと、フォークリフトの平均・最高速度の記録、衝撃の種類をグラフでレポートに残せるので運転者ごとに注意喚起しやすくなります。特にいつも平均速度が速い人物を特定できるといった、現場にいないと分からない荒い運転などを特定するのにも役立ちます。
また、無資格者が運転する場合に備え、フォークリフトの免許がない作業者が運転しようとするとブザーが鳴って周囲に知らせる機能を備えたドライブレコーダーもあります。
これらの機能は運転者の安全運転に対する意識向上につながります。危険運転させないだけでなく、安全運転をしている運転者を表彰することもできますので、従業員のモチベーションUPにもつながるでしょう。
事業所において何をしたいかによってドライブレコーダーの種類が変わってきます。フォークリフト用ドライブレコーダーの選び方のポイントをみていきましょう。
ドライブレコーダーを導入する大きなポイントはやはり事故状況の原因を特定することでしょう。荷崩れや交通事故では数千万円の損害が発生する恐れがあります。不特定多数の作業者が運転する工場の場合には責任問題があいまいになりやすいので、責任問題を明確化するためだけなら衝撃時の前後に記録するタイプのドライブレコーダーがおすすめです。
フォークリフト用ドライブレコーダーは記録した映像やレポートを社内教育にも活用できます。KYT(危険予知トレーニング)を写真やイラストで行う職場も多いですが、やはり動画で気づかせるのが一番分かりやすいです。危険な場所に気づければ新しいルールを作成できます。
どうやって安全運転を意識付けたらいいのか、社内教育に頭を抱えている事業所には危険運転時に記録するタイプのドライブレコーダーは必須といえるでしょう。
工場によっては24時間体制で稼働している職場もあります。このような工場では交替制を敷いているので、運行管理を把握するのが難しいです。しかし、ドライブレコーダーを導入することでクラウドから時間ごとの運転記録や衝撃・速度などを細かく分析でき、グラフに表示することで運行管理が行いやすくなります。さらに、全従業員にもレポートを共有しやすくなるので、夜間の作業者にも安全運転を意識付けることが可能となるでしょう。このような場合は常時記録するタイプがおすすめです。
ドライブレコーダーの種類によっては稼働率も調べることができます。全体でフォークリフトを何台所有しているのか分かっても、それらが十分に稼働しているのか不明な事業所も少なくありません。
ドライブレコーダーの種類によっては普段あまり稼働していないフォークリフトを把握できますので、不要な車両は他部署に回せますし、思い切って処分して資産を有効活用することが容易となります。
フォークリフト用ドライブレコーダーにはさまざまなメリットがあります。
フォークリフト用ドライブレコーダーは映像を記録するだけでなく、運転記録を細かくデータにするタイプもあります。全体的な運行管理や社内での安全意識向上にも大いに役立つといえるでしょう。
フォークリフトの事故を防ぐ目的でフォークリフト用ドライブレコーダーの導入は良く検討されますが、最近ではドライブレコーダーの一歩先を行くフォークリフト用IoTソリューションがあることをご存じでしょうか?
FORKERSのソリューションはIoT技術でフォークリフトの安全と稼働状況を遠隔で監視できるサービスです。フォークリフトの稼働状況や危険運転等のデータを取得・収集し、それらのデータはクラウド上にアップされ、レポートの作成や稼働状況のグラフはすべて自動で作成される為、レポーティングに時間を取られることはありません。データは管理者のPCやスマートフォンでリアルタイムに反映され、オペレーターへの注意喚起や安全指導に活用することができます。
フォークリフトの新しい安全ソリューションである「FORKERS」にご興味をお持ちの方は一度是非こちらからお問合せ下さい。