情報システム部門を支える仕事を紹介します

公開日:2023/12/20

情報システム部門向けのコンサルティングサービス

三井情報(MKI)はシステムインテグレーター(SIer)であり、アプリケーション開発やITインフラ構築などの事業を展開しています。当社のコンサルティング部門は企業の情報システム部門向けに様々な種類のコンサルティングサービスを提供しています。中でもMKIが得意としているのは、情報システム部門のマネジメントを支援するサービスである「ITマネジメント・コンサルティング」です。今回のMKIナレッジでは、筆者が担当するITマネジメント・コンサルティング(以下、ITマネジメントコンサル)について詳しく解説します。

ITマネジメントコンサルとは

ITマネジメントコンサルは基本的に顧客の情報システム部門(以下、情シス部門)を支援するサービスです。顧客企業の情シス社員とともに、情シス部門における様々なマネジメント業務を担います。当社が対応するマネジメント業務の幅は広く、顧客企業のIT戦略策定からプロジェクトのPMO、ベンダー管理などまで担当することもあります。このように書くと、単に情シス部門の要員として派遣されて働いているだけのように見えますが、これまで蓄積してきたノウハウを顧客の情シス部門の運営に活かし、顧客企業の情シス部門におけるマネジメント業務の効率化、高度化を図ることが当社コンサルティング部門の使命です。

ITマネジメントコンサルの具体例

情シス部門が抱える悩みは多種多様で、ヒト、モノ、カネという切り口で考えてみると、下図のようになります。かなり単純化した図ですが、情シス部門が抱える悩みの多くはここに集約されます。

三井情報が提供するITマネジメントコンサルの強み

MKIのコンサルティング部門にいるコンサルタントの多くは取引先の情シス部門に常駐や出向した経験があります。その際の立場は異なりますが、アプリ開発やインフラ構築のエンジニア、あるいはITマネジメントのサービスマネージャとして経験を積み、システム利用者がいる現場でユーザーの生の声も数多く聞いています。この知見や経験が当社のITマネジメントコンサルの強みであると言えます。

ここで筆者の職歴を簡単にお話しすると、新人で入社してしばらくの間は地方銀行や信用金庫向けのパッケージシステムを担当していました。システムの導入や保守、新機能の開発などが主な業務でした。その後も事業会社向けの様々なシステム開発に携わりました。転機が訪れたのはJ-SOXと呼ばれる内部統制がスタートする時期でした。J-SOXとは「金融商品取引法に基づく内部統制報告制度」のことで、上場企業が財務報告の正確さを確保するためのフレームワークです。J-SOXではITに関する内部統制もチェックされるため、その当時は対応準備を手伝ってほしいという要望が多くの顧客から出てきました。J-SOXではIT全般統制や業務処理統制などの対応が求められました。その対応を通じて、情報システムという世界を俯瞰して見られるようになり、さらには、IT戦略やIT中期計画策定などITを企画する世界に入っていくことになりました。そのため、客先常駐や出向などを通じて、情報システム部門の運営にも深く携わってきました。

このように、顧客の情シス部門との距離感が近いということが、当社のITマネジメントコンサルの特徴になります。

ITマネジメントにおける課題

情シス部門が抱える課題は、先述のようにヒト、モノ、カネという切り口で分かりやすく表現できます。また、下図のように、ITガバナンスという視点でも課題の在処を表現することができそうです。ここではITガバナンスを「戦略」、「リソース」、「プロセス」、「リスク」という4つの項目に分けて表現しています。

戦略

情シス部門長にとって、最も悩ましいのが「戦略」です。経営からの要求をITで実現するために、どのような方策を打ち出すか、限られたリソースの中で経営からの要求を実現しなければなりません。デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現や、データドリブン経営に向けたシステムの構築、リスクが高まっているセキュリティへの対応など、やるべきことが多く、優先順位を考えるだけでも悩みます。

リソース

経営やユーザーからの要求を実現するためにはリソース(人材、資産、予算など)が必要です。昨今、リソースにおける代表的な課題は「情報システム部員の高齢化」です。高齢化の背景には、コスト削減を目的とした人員の削減や、人手不足に起因した後継育成の不在など、様々な事情が挙げられます。これらは、システム管理者の属人化やスキルの継承先がない、さらには事業継続性につながる問題でもあります。

プロセス

システム開発のプロセスは、多くの企業がノウハウを蓄積している一方で、アジャイル開発やスクラム手法など比較的新しいプロセスにこれから取組む企業もいます。また、運用プロセスでは自動化がトレンドですが、自動化に取り組む前に運用体制やプロセスの再整理が必要な企業もあります。

リスク

何よりも優先的に対応しなければならいのがサイバーセキュリティ対策です。いまや企業の存続にも関わりかねない重要事項となっています。とはいえ、一度にすべての対策を打つことは難しく、そもそもITインフラの状況を正確に把握しているのか、という点から始めなければいけない場合もあります。

課題は山ほどあるが

ここまで、情シス部門が抱える課題は山ほどあるというお話をしてきました。では、これらの課題をどう解決したらいいのでしょうか。
重要なのは「顧客が置かれている状況」を把握し、顧客の状況に沿った形で最適な課題解決の道筋を考えることです。トップダウンで押し付けるものでもなく、高価な仕組みを導入するだけのものでもありません。そのため、顧客との対話や現場の状況把握は欠かせません。常に顧客に寄り添い、課題をスムーズに解決することを目指しています。当社メンバーは情シス部門での経験があるからこそ、このような動きができていると考えます。

おわりに

先述の通り、ヒト、モノ、カネ、や戦略、リソース、プロセス、リスクといった切り口で考えるだけでも、ITに関するマネジメント領域が多岐にわたることがわかります。ITマネジメントの幅の広さ、奥の深さを改めて実感しています。

お話ししたいことはまだまだありますが、今回はこの辺で筆を置きたいと思います。情シス部門でのお悩み事があれば、ぜひ三井情報にご相談頂ければと思います。どうぞお気軽にお問合せ下さい。

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