在宅勤務を手軽に・素早く・安全に ~テレワークソリューション moconavi~

2020/11/13
社会インフラ第二技術部 第二技術室

はじめに

最近“改革”という言葉が日常に感じられるほどよく耳にする「働き方改革」ですが、みなさんはどの程度実感されていますでしょうか。日常と書きましたが、2019年9月末に行われた総務省の調査※1では、「働き方改革」の取り組みの1つとして挙げられる「テレワーク(リモートワーク)」を「導入している」または「具体的な導入予定がある」と回答した企業は約3割と決して多くはありませんでしたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い導入は急速に進んでいます。しかしながら、テレワークの導入には運用コストや環境整備に課題が多く、実際当社にも多くのご相談が寄せられています。


三井情報では、企業のテレワーク導入を支援するため、リモート(オンライン)会議の開催や議事録作成を支援する「MEDACA(メダカ)ビデオ会議コミュニケーションサービス」に、BYOD(Bring Your Own Device)でも安心・安全かつ早期にテレワーク環境を実現する、レコモット株式会社のMobile Application Management(モバイルアプリケーション管理、以下 MAM)「moconavi(モコナビ)」を追加しました。
今回のコラムではこの“moconavi”についてご紹介します。

※1 出典:総務省「令和元年通信利用動向調査」
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/data/200529_1.pdf)(2020年11月13日に利用)

MAMとMDM

moconaviはMAMと呼ばれるソリューションの一種で、端末内の、業務に使用する特定のアプリケーションやデータのみを切り離して管理することができます。一方でMAMと比較されることの多いMobile Device Management(モバイル端末管理、以下 MDM)は、遠隔での操作制御や一元的な設定管理などにより端末を管理します。こうした特徴から、MDMは社給端末の管理に、MAMはプライバシーの問題からMDMの適用が難しいBYODで使用されるケースが多くなっています。

図1はmoconaviアプリのメインメニュー画面です。利用者はここから会社で利用している業務システムやファイルサーバ内のデータにアクセスし普段と同じように業務を行うことができます。データコピーや画面キャプチャによる端末への保存禁止(図2)などデータを残せない(残さない)ようにする対策や、メールの誤送信防止機能、マルウェア対策も施されています。端末にmoconaviアプリをインストールするだけで安全に個人の端末を利用でき、テレワーク導入の主な課題と言われる「セキュアなネットワーク環境の構築」や「端末の調達」を手軽に素早くかなえます。

三井情報では、このmoconaviを更に簡単・安全にご利用いただけるように、推奨する管理者設定一覧やオリジナルのお客様向けマニュアル、サポートセンターをご用意しています。また、MDM(Mobile Device Management:モバイル端末管理)と組み合わせた強固な端末管理も支援します。

 

 

実際に使ってみて

まずインターフェースですが、各種操作ボタンがアイコンで視覚的にわかりやすくなっており、直感的に操作できます。(図3) マニュアルの読み合せや特別なレクチャーがなくても操作できるということは、利用者だけでなく管理者の負担軽減にも繋がります。

効率よく仕事を行うためにはアプリケーションのレスポンスが重要ですが、moconaviはレスポンスが早く各種アプリケーションの切り替えもスムーズです(図4)。サクサク動かないツールを使用するとフラストレーションがたまり集中力の低下にもつながりますが、使用中「動作が遅い」と不満に感じることはありませんでした。

またBYODのデメリットとして、プライベートな時間にも業務で使用する端末が常に近くにあることで、従業員にとってはオンオフの切り替えが難しくなる、会社にとっても隠れ残業等の労務管理が難しくなるといった課題がよく挙げられます。私自身も使用前はBYODにすることで業務とプライベートの境目が曖昧になるのではないかと懸念していましたが、moconaviには労務規程と連携し「指定の業務時間以外はアクセス禁止」にする設定(図5)があり、そもそも時間外には仕事のメールをチェックしたりすることが出来ないのでこうした懸念も払拭されました。

 

 

どう使う?三井情報が提案するmoconaviの活用

テレワークの導入に苦戦している業界の1つに、コンタクトセンター業界があります。

コンタクトセンター拠点での業務は、集中受電、基幹システム利用やCRMシステム(応対履歴管理のシステム)利用など機密情報に触れることも多く、在宅勤務のハードルが高い状況にあります。一方で音声基盤となるPBX(電話回線の交換機)はクラウド化されたソリューションが出揃いはじめ音声のクラウド化は浸透してきており、在宅を支援する環境も見られます。このような状況下において、三井情報ではmoconaviを使った新しい在宅ソリューションの検討、検証を始めています。

moconaviは前述のモバイル端末だけでなく、PC(Windows10のみに対応)でも利用できます。また、アプライアンスサーバを設置することでセキュアな環境構築から企業内ネットワークにあるファイルサーバや基幹システムへの接続が可能です。コンタクトセンターのオペレータに改めて社給端末(PC)を準備することなく、自宅で利用しているPCにmoconaviをインストールするだけで業務が出来る環境構築が実現できるので、ソリューションの提供を通してコンタクトセンター従事者の働き方改革促進を支援できると考えています。


また外出の多いルートセールスの方からは、会社貸与とプライベートの複数のスマホを持ち歩くことによる不便さや、貸与された端末の紛失、データ漏洩の不安といったお話をよく聞きます。このような不便・不安もmoconaviを活用し個人所有の端末利用時のセキュリティを保証することで払拭できますし、企業側にとっては端末貸与のコスト削減というメリットがあります。或いは、急な開発プロジェクト支援などで短期的な人材確保のためにPC環境を揃えるなどの一時的な対応にもmoconaviで個人所有の端末を有効利用できる様になれば、受け入れにかかるコストや手間を減らすことができると思います。

おわりに

もともと働き方改革の手段として導入が進んできたテレワークの取り組みですが、ここ数年の自然災害(台風、地震など)の影響で業務支障が起きた場合の事業継続対策としても注目を集めました。さらにコロナ禍において業種や職種を問わず導入・導入の検討が進んだことで、もはやニューノーマルと言われるように特別なものではなくなってきています。

三井情報では従業員が出社しない/できない状況でも、一人ひとりが高い生産性を発揮し企業が事業を継続できるよう、これからも企業のビジネスを支援するより良いサービスの提供に努めていきます。

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