Levisスタジアムを視察
2020年の東京での大イベントに向けて益々スポーツに対する注目が集まっている中、バスケットボールもB.LEAGUEとして新たにスタートするなど、これまで以上にスタジアムやアリーナにおいてスポーツを楽しむことがムーブメントになりつつあります。エンターテイメントの要素が盛り込まれ、新規商材の視察のためにアメリカの西海岸へ出張する機会があり、「スタジアムソリューション」の企画を担当している関係で本場のスポーツエンターテイメントに触れてきました。
コンコースにはデジタルサイネージがずらり
今回私が訪れたのは、シリコンバレーにある「Levi’s Stadium」で、アメリカンフットボールSF49ersの試合前にスタジアムに入ることができました。ちょうどハーフタイムショーの練習がされていましたが、それを横目に場内を進んでいくと日本の球場に比べ倍以上の広さのコンコースへ辿り着きました。さすが6万8000人以上が入るスタジアム(これでも全米では48番目の大きさです。日本でこれ以上の規模は横浜のサッカースタジアムくらいしか無いようです)。そして上を見ると柱や壁にいくつものデジタルサイネージが取り付けられていて、試合が始まる前から様々な映像が流れており、来場者にワクワク感を感じさせる演出が行われていました。


壁や柱など、いたるところにデジタルサイネージが
コンコースに並んでフードショップを見てみると、注文カウンターの背面にデジタルサイネージがずらりと配置されており、1店舗に最低でも5台、多い店舗では10台以上のデジタルサイネージにフードメニューが表示されていました。日本のような看板型のプライスリストはひとつも見ることがありませんでした。このシステムがあれば、売り切れた商品をメニューから消したり、残数を表示したり、あるいは途中で特典付きメニューに変えたりと効率的にメニューを表示する事ができるのではないかと思います。

フードショップのメニューもデジタルサイネージ
一つ気になっていたのが、私が事前に日本でダウンロードしておいた「Levi’s Stadiumアプリ」が使えるかどうか。日本では認識されずエラー画面が出ていたのですが、実際にスタジアム内でWi-Fiに繋いでみたところ、無事アプリが立ち上がりました。アプリでは、座席のアップグレードやフードモバイルオーダー、電車・バスなどの時刻表まで用意されていましたが、その中でも「アプリで注文したフードを座席まで持ってきてくれるサービス」を体感したくて、早速サービスが受けられる座席を登録するも、私の座席では何故かサービスを受けられず・・・残念な結果になってしまいましたが、「エクスプレスピックアップ」など店頭で並ばず買える(最近は日本のスタジアムでも試験的に導入されていますが)仕組みなど使える機能がそろっていました。
Levi's Stadiumアプリのスクリーンショット
アプリにはその他に、試合そのものに関する機能ももちろん用意されています。その中でもやはり、得点シーンなどをリプレイで見たい、様々なアングルから試合を見たい、などの要望に応えられる機能は日本でもニーズのある機能のひとつと思われます。
「でも映像みたいな重たいデータをWi-Fiで送って、スムーズに視聴できるのかな?」と考えつつ、ボタンをタップして様々なアングルからチェックしてみましたが、全くストレスなく楽しむことが出来ました。

マルチアングルでの視聴
私は、日本のスタジアム・アリーナでももっとICTを活用して面白い取り組みができるのではないかと思っています。実際どのような取り組みができるようになるのか、当社にご来社される方に体験して頂けるコーナーをオフィス内に作りたいと思っていますが、今回海外スタジアムでのWi-Fiとデジタルサイネージの利活用を実際に体験して、よりアイディアが具体的に見えてきたように思います。最後は「コンテンツ」の力が重要だなと改めて感じたものの、その「コンテンツ」の魅力を最大限に引き出せるICTインフラをどう用意するかもまた重要だと実感できました。今後、当社体験コーナーが完成しましたらこのコラムでもお披露目します。是非楽しみにしていてください。

伊藤 章
ソリューションセンター ソリューション企画部
現在、IPネットワーク・Wi-Fiソリューションの企画を担当。
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