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ICTを駆使した新たな「コミュニケーション」の追求

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目次

お互いの考えを理解しあうため、そして心や気持ちを通い合わせるために、コミュニケーションは私たちの生活に欠かせない重要な要素の一つです。ICTの進化とともにコミュニケーションも多様化しています。
今回は「コミュニケーション」に関わるソリューションを取り扱うコンタクトセンターサービス技術部の取り組みをご紹介します。

ICTで働き方改革を支援

ワークライフバランスの向上・生産性の向上を目的として、日本でも「働き方改革」が注目されています。その重要な施策の一つとして位置づけられているのが「テレワーク」です。テレワークと聞くと、メンバーとのコミュニケーションのとりにくさを懸念される方も多いかと思います。しかし最近ではスマートフォン内線化システム・ビジネスチャット・ビデオ会議システム等のコミュニケーションツールを用いて、あたかも同じ空間にいるかのようにコミュニケーションすることができるようになりました。

ビジネスチャットとビデオ会議

ビジネスチャット:複数人によるグループチャット、相手の在席状況確認、端末からの内線通話、ファイルの送受信も可能
ビデオ会議:複数人による会議、端末上の資料の表示も可能

拠点間ビデオ会議
会議室全体を表示するだけでなく、端末上の資料や、話者をカメラが自動追跡して表示することも可能

現在私たちの部ではテレワークをはじめとするさまざまなトライアルを実践しています。実際に体験してみることで、コミュニケーションや使用するツールに対する「気づき」を得ることができます。 MKIはコミュニケーションツールをご提案するだけでなく、これらの「気づき」から得たノウハウもお客さまに還元いたします。

多様化するコミュニケーションへの対応と便利さの追求

私たちの日常におけるコミュニケーションと同様に、人と企業を結ぶ役割を担うコンタクトセンターも多様化するコミュニケーションに対応する必要があります。

チャット
「チャット」は、従来型のコミュニケーションツールである「電話」や「メール」がもつデメリットを解消したコミュニケーションツールであるといえます。それゆえ、私生活ではLINEやメッセンジャー等の「チャット」が広く使われるようになりました。

リアルタイム性 自由度 記録性 電話 メール チャット

MKIでは日本で広く普及しているLINEを用いて、人と企業を結ぶコミュニケーションの実現に取り組んでいます。これによりお客様は、LINEの無料通話やチャットを用いて簡単な操作でコンタクトセンターに問い合せができるようになり企業側もフリーダイヤルのコスト削減等の効果が期待されます。

CHAT

ビデオ
電話・メール・チャットは、会話や文章などの「言葉」を介したコミュニケーションです。実は言葉以上に表情や仕草はコミュニケーションでは重要な役割を果たすといわれています。 MKIではビデオを用いた正確かつ効率的なコミュニケーションの実現に取り組んでいます。これにより言葉だけでは説明しづらい情報を視覚的に共有できるようになるばかりでなく、お客様への安心感の提供、さらには効率的な人員配置によるコスト削減等の効果が期待されます。

ビデオコンタクトセンター (イメージ)。オペレータの顔だけでなく、資料を表示しながらお客様と会話することも可能

音声認識・感情認識
MKIは会話からさまざまな情報を取得する技術にも力を入れています。会話で発した音声を文字列に変換する「音声認識技術」に加え、喜び・哀しみ・怒りといった感情をリアルタイムに識別する「感情認識技術」の商品化も進めています。コンタクトセンターに感情認識システムを導入することでお客様の感情をいち早く検知して適切な応対ができるようになる他、オペレータのストレスを測定して迅速なケアもできるようになります。

Confused!

導入効果を最大化するためには、単に新しいコミュニケーションツールを追加するだけではなく、お客様情報や商品の購入履歴、さらには各コミュニケーション手段での問合せ履歴等の各種情報をシームレスに活用できるようにする必要があります。そこでMKIではコミュニケーションツールをお客様の既存システムや各種データと連携させるための検証・開発に力を入れつつ、理想とするコミュニケーションを追求しています。

最新の技術動向の視察・調査

MKIは最新の技術動向を視察・調査するために、国内にとどまらず海外の展示会やコンベンションにも精力的に参加しています。私も2017年6月26日~30日にラスベガスで開催された18th Annual CCW (Call Center Week) Conference & Expoに参加してきましたので、その模様をご紹介します。

18th Annual CCW Conference & Expo
今年度は約160もの企業とパートナーが出展し、ホテルの1フロアを貸しきって開催された

CCW Conference & Expoはコンタクトセンター関連の世界最大規模のカンファレンス&エキスポです。世界各国のコンタクトセンター・ソリューションを提供する企業が出展しており、特定のメーカーに偏らずさまざまな情報に接することができます。
今年度の傾向としては、コンタクトセンターではお馴染みのCX(Customer Experience)に関するソリューションの他、ICT業界でトレンドとなっているAI・クラウド・分析に関するソリューションが数多く展示されておりました。中でもAI関連が増えている印象を受けました。
AIの活用シーンとして、既に「チャットボット」(AIを活用した自動会話プログラム)が実用化されています。これにより、コンタクトセンターではオペレータの人員削減等の「効率化」の加速が期待されます。
一方で、複雑化するコンタクトセンター業務を支援することを目的としてAIを活用する動きもあります。例えばAIがお客様からの問合せの内容を認識するだけでなく、お客様のプロファイル・過去の問合せ履歴・マーケティングデータ等から最適な回答例やコールスクリプトを自動で生成してオペレータを支援してくれる時代が到来するかもしれません。これが実現すれば、よりお客様への「おもてなし」に集中できるようになります。

provide optimal care

このようにAIを活用するシーンは、徹底した「効率化」と手厚い「おもてなし」の2極化へ進むのではないかと考えます。今後私たちは複雑化するお客様のビジネス環境・業務内容・システムの利用シーンを洞察し、最適なソリューションを選択してお客様の目標達成をICTで支えていく必要があると感じました。

おわりに

「コミュニケーション」は、時代や環境とともに変化します。お客様それぞれの将来を見越したコミュニケーションのあり姿を実現するため、そして伝えたい情報を正確かつ効率的に相手に届かせるため、AIをはじめとする先端技術を駆使してあらゆる可能性を追求することがMKIの使命です。「コミュニケーション・ソリューションの総合商社」を目指し、引き続き取り組んで参ります。

執筆者

中山 信
基盤技術グループ コンタクトセンターサービス技術部 第四技術室
現在、テクニカルアカウントマネージャーとして、担当顧客の技術課題・運用課題のサポート業務、提案活動に従事

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