導入概要
最新アーキテクチャのネットワークを採用し、自社内のDX化を推進
構築・運用を通じて得られたノウハウを強みとして顧客企業に提案も
株式会社JAL インフォテックは、本社の移転計画やインフラの老朽化などをきっかけに、今後のDX化を推進するのにふさわしい最新ネットワークアーキテクチャとして、Cisco DNA を導入しました。技術パートナーとして選定したMKI の協力により、2021 年1 月からの新本社での業務は滞りなく行うことができました。ネットワーク関連の問題の切り分けが効率化されるなどの効果が得られ、今回のノウハウを顧客企業への提案にも活かせると期待しています。
JALグループIT中核会社、外販担当者も自社内ネットワークインフラの構築・運用に関わる独特の体制
日本航空株式会社の子会社で、JAL グループにおけるIT 中核会社の株式会社JAL インフォテックは創立以来、安全・安心・快適な航空輸送サービスを支え続けてきました。そのノウハウは、グループ外の顧客企業に対するIT ソリューションの提案や提供にも活かされています。
同社の社内IT
に関する体制は少し独特で、いわゆる「情シス」の組織が固定されていません。
「総務系の部署が主導していますが、その実務については組織をまたぎ対応する技術を持つメンバーが計画から設計・構築・維持管理を担当するような形です。我々も、それぞれ担当する顧客を持ちつつ、同時に社内ネットワークインフラ構築・運用に関する業務にも携わっています」と、同社システム基盤サービス事業本部
サービス事業部 ネットワークソリューション部 ネットワークサービスグループ
主管エンジニアの岩永聡氏は説明しています。自社内でもノウハウを蓄積し、顧客企業への提案に活かそうという姿勢が伺えます。
老朽化と本社移転に伴い、社内ネットワーク環境の刷新を企画
JAL インフォテックは2021 年1 月、入居していたビルの老朽化に伴い、新たなビルへ本社を移転しています。これに合わせ、関連機器の保守期限終了が迫っていた本社ネットワーク環境の刷新が企画されました。
「このまま使い続ければ翌年以降は機器の老朽化に伴い、維持費の高騰が予想されるなどの懸念がありました。また、それまで社内ネットワーク運用に使ってきたシステムは、導入当時としては革新的な技術を取り入れた製品でしたが、そのユーザーインタフェースには慣れが必要で、我々の中でもなかなか使いこなせない人がいました。今後のDX化への対応を考えると、この機会に最新のアーキテクチャで刷新することが望ましい、と判断したのです」(岩永氏)
移転前の本社では、パートナー企業も合わせると1500 名ほどの人たちが働いていました。PC のほかシステム開発用の機材などもあり、ネットワークに接続されるサーバ・クライアント類は2000 台を超える規模でした。そのネットワークを限られた人員で管理するには、操作性は大きな要素と言えるでしょう。
MKIの協力を受けCisco DNA Centerを導入、新本社から活用を開始
新たなネットワーク環境の検討が具体的に始まったのは、2020 年1 月頃だったといいます。
「ソリューションの選定にあたっては、『拡張性に期待できること』『UI が苦手に感じられないもの』『革新的であるもの』といった条件で検討しました。UI については、社内のネットワーク機器は以前からCisco 製品が中心なので、それに沿った操作感を求めたといえます。また、我々自身が使うだけでなく、顧客企業へ提案することも意識して検討しました。こうした条件で検討を重ねた結果、多くのメーカーの中からCisco の優位性が確認されました」と、岩永氏は説明しています。

2020 年3 月には導入の技術パートナーを選ぶため、JAL インフォテックは取引のある複数のベンダーに提案を依頼し、選定を実施。その結果、Cisco が提唱する最新ネットワークアーキテクチャであるCisco DNA を、MKI の支援で導入することに決めたのです。
「各社の提案をまとめた評価用レーダーチャートでみると、MKI はほとんど凹凸なく、各項目バランス良く高い評価でした。項目としては、ネットワークのソリューション先進性、見える化、保守や技術の信頼性、当社の社内での評価、メーカーであるCisco との関係、そしてCisco DNA の要ともいえるCisco DNA Center の導入実績などです。ネットワークサービスグループとしてはMKI との取引は初めてでしたが、コールセンターソリューション部ではコールセンターシステムでの10 年来の取引実績がありましたので、ネットワーク分野においても安心してお任せすることができましたね」(岩永氏)
コロナ禍の中、担当者間では主にリモートで打ち合わせを重ねた上で、2020
年秋から冬にかけて、新本社ビルでのネットワーク構築が進められました。
「内装など他の工事との調整なども必要だった上に、まだ電灯が点かない現場で作業していただくなど、MKI
には苦労をかけたと思います。そんな中でもMKI
は臨機応変に対応してくれたので、予定通り年内に完遂できました」(岩永氏)
運用効率化などの効果を実感、ノウハウはグループ外への提案にも
こうして2021 年1 月から、新本社でCisco DNA対応機器を用いたネットワーク環境が無事に稼働し、それらをCisco DNA Center により管理・運用する環境が整いました。このCisco DNA Center について、ネットワークサービスグループ 副主管エンジニアの飯島洋平氏は、以下のように評価しています。
「UI は視覚的、直感的な操作で利用できます。例えばユーザーから無線LAN に問題があるのではないかと指摘されたとき、その該当するクライアントの接続状況を追っていくことも容易です。この使い勝手の良さで、問題の切り分けも迅速になりました」
稼働を開始してほどなく、一部のPC で無線LAN
に接続できないという問題が生じ、MKI
の協力により解決した場面もあったそうです。
「今回、アクセスポイントをWi-Fi 6
対応機種に統一したのですが、社内で使っているPC の一部にWi-Fi 6
非対応モデルがあり、これが接続できなかったのです。この非対応機種は2021
年内にも更新する予定なので、それまで暫定措置としてWi-Fi 6
をオフにして運用しています。問題を事前に認識できなかった点は反省材料ですが、外販業務の提案に活かせるノウハウを得たともいえるでしょう」(岩永氏)
JALインフォテックの顧客には、まだCisco DNA
を本格的に採用している企業はありません。ネットワークサービスグループでは、今回の導入・運用の経験を踏まえて提案していくことを検討しています。
「Cisco DNA Center に対応するCisco Catalyst 9000
シリーズのスイッチの導入を進めている担当顧客に対し、ある程度の環境が整ってきた頃にCisco
DNA Center を提案しようと考えています。Cisco DNA Center
なら、その企業が持つ現状のネットワーク監視ツールとは違い、ユーザー側の人たちが自ら調査することも可能になるでしょう。我々とユーザーが同じ情報を見ることができれば、より緊密にサポートできるようになり、互いのメリットになるはずです。こういった外販戦略においても、MKI
にはこれまで通り迅速・的確なサポートを期待しています」(飯島氏)
飯島洋平氏
株式会社JALインフォテック
システム基盤サービス事業本部
サービス事業部 ネットワークソリューション部
ネットワークサービスグループ
副主管エンジニア
岩永聡氏
株式会社JALインフォテック
システム基盤サービス事業本部
サービス事業部 ネットワークソリューション部
ネットワークサービスグループ
主管エンジニア
※三井情報、MKI及びロゴは三井情報株式会社の商標または登録商標です。
※このカタログに記載されているその他の社名・商品名は、各社の商標または登録商標です。
株式会社JALインフォテックについて

社名:株式会社JALインフォテック
所在地:東京都港区芝浦3-1-1 msb Tamachi 田町ステーションタワー N 12F
事業内容:ITサービス・ITコンサルティング
ホームページ:https://www.jalinfotec.co.jp/