導入概要
宮崎県の中核医療を支える宮崎大学医学部附属病院で
アクセスポイント1000台規模のWi-Fi環境を構築
~モバイル端末の有効活用による医療現場の利便性向上と業務効率化を実現~

宮崎県の医療と研究・人材育成の中核を担う国立大学法人宮崎大学医学部。その附属病院は、病床数632床、22診療科で構成され、医師と看護師を合わせて約1000名の職員を有する宮崎県の高度先進医療施設となっています。
その宮崎大学医学部附属病院は、モバイル端末を活用した電子カルテによる病院業務の効率化や、併設する医学部の教育研究活動へ貢献するため、基幹ネットワークの増強と新たなWi-Fi環境を構築しました。
お客さまの課題・目的
これまで利用してきたWi-Fi環境は大きな課題を抱えていました。
まず移動中にネットワーク接続が切れる問題です。モバイル端末を持って移動している場合、電波が弱い場所では接続が切れてしまうため電子カルテや音声通話で不安定な接続になることが想定されました。
さらに、病室の奥などに電波が届かない問題もありました。入院患者への配慮やWi-Fi機器のメンテナンス作業効率を考え、病室内ではなく廊下を中心にアクセスポイントを設置していたため、Wi-Fi機器の性能問題により電波が届かず、接続が切れてしまう場所がでてきました。
将来を見据えて、モバイル端末による業務効率化や利便性向上のために、これらの課題を解決できる高品質なWi-Fi環境の構築を求めていました。
ソリューション・解決方法

MKIの協力により4種類の異なるベンダーのWi-Fi機器を実環境に設置し、電波強度や安定性などを検証した結果、シスコ社のアクセスポイントAironet 2700シリーズを入札形式にて調達。MKIは高速ネットワーク機器およびWi-Fi機器の導入に加え、安定したWi-Fi環境に必須となる機器導入前後のサイトサーベイを実施し、24時間365日のネットワーク監視による障害時対応サービスを提供しています。
宮崎大学医学部附属病院では、「これまでのネットワーク構築・運用実績」「有線と無線ネットワークのトータルサポート」「Wi-Fiに関する新しい取組み」など、MKIの技術力を高く評価。医療情報部 医学博士 荒木賢二教授はMKIについて、「今後も医療現場にモバイル端末が導入されてきますし、業務に利用するための高品質のWi-Fi環境が要求されます。MKIはアクセスポイントの配置経験なども豊富でアドバイスもいただけるので、貴重なパートナーと考えています。」とコメントしています。
効果と今後の展開

新しいアクセスポイント導入が完了している併設医学部の研究等におけるWi-Fi環境導入結果に基づき、今後同病院に設置しているWi-Fi機器のリプレイスを順次予定しています。
昨今Wi-Fi接続可能なモバイル端末が増えている状況においては、入院患者が個別にWi-Fiルータ等を持ち込むことが増えており、病院内に複数のWi-Fi環境が存在することで、双方の電波が干渉し病院業務に支障が出る可能性もでてきています。こういった問題を防ぐため、患者専用のWi-Fi接続サービスも充実させていきます。
今後、電子カルテ閲覧と音声モバイル端末の統合による業務効率化だけではなく、医師不足に伴う過重労働を客観的に評価するために、医師の労務負荷軽減に向けたWi-Fi環境を利用したモバイル端末の位置情報の活用や、院内で開催される講習会のテレビ会議配信、動画や音声に対応した電子カルテの活用など、高品質なWi-Fi環境の新たな活用方法の検討を開始しています。
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導入サービス
宮崎大学医学部附属病院について

名称: 宮崎大学医学部附属病院
所在地: 宮崎県宮崎市清武町木原5200
病院概要: 医療養成教育機関として1977年10月に開設された地上7階の建物に総病床数632を有する宮崎県における中核的医療機関。1994年には特定機能病院の指定を受け、22の診療科とそれぞれの中央診療部門には、最新の医療機器と優秀な医療スタッフをそろえ、医療内容の高度化、多様化に加え、時とともに変わる疾病構造の変化にも適切に対応できる体制を整えている。
ホームページ:http://www.med.miyazaki-u.ac.jp/home/hospital/