三井情報株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:浅野 謙吾、以下 三井情報)は、核酸解析プラットフォーム「AQXeNA(アクジーナ)」を用いた受託解析サービス(以下 本サービス)の提供を開始しました。本サービスはユーザが測定したLC-MSデータ(*)から核酸関連物質を同定・定量し、質量分析の知見をもつ技術者がユーザに代わってデータを分析して解析結果とフィードバックを提供します。本サービスはバイオ医薬品業界をリードするオンラインマーケットプレイス「Scientist.com」を通じて、世界中の研究者が利用できます。三井情報は核酸医薬やmRNAワクチンの創薬・研究開発に求められている解析技術を提供することで、多くの研究者を支援していきます。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発症予防を目的としたmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンの短期開発をきっかけに、核酸医薬の開発に取り組む製薬企業が増えました。三井情報では従前より核酸医薬の開発を支援するために2020年に核酸解析プラットフォーム「AQXeNA」の提供を開始し、2022年にはmRNAの解析機能を強化しました。しかし、核酸をシーズとした医薬品の開発は標準的な解析の手法が定まっておらず、世界でも核酸の質量分析にかかる知見を持つ研究者はまだ多くありません。そのため、従前よりユーザからLC-MSデータの核酸解析を望む声があり、本サービスの提供を開始しました。今回、三井情報は本サービスをScientist.comから提供し、国内外のユーザがAQXeNAを更に活用できるようにしました。
受託解析サービスのポイント
- 質量分析を用いた詳細な核酸構造の分析
核酸を用いた医薬においては、対象試料に含まれる核酸の配列だけでなく、配列内の構造までも正確に同定することが求められます。質量分析を用いた核酸解析では、核酸配列の内部詳細構造や修飾核酸を含む長鎖核酸配列の解析が可能です。 - 解釈のサポートを含めたフィードバック
三井情報は2010年より質量分析を活用した分析プラットフォームを提供しており、2018年よりLC-MSデータからの核酸解析に取り組んできました。そこで培ったノウハウを活かしてユーザが求める解析内容にカスタマイズし、結果の報告には解釈のサポートを含めたフィードバックを提供します。 - 各質量分析装置ベンダーのデータフォーマットに対応
AQXeNAは各質量分析装置のデータフォーマットに対応しており、ユーザは解析ソフトウェアに依存することなく最適な質量分析計で測定したデータの解析を三井情報へ依頼できます。
三井情報では産学連携を通じて得られた研究結果を、IT技術と組み合わせて社会実装することにより、約半世紀にわたり国内外のバイオインフォマティクス分野に貢献してきました。三井情報はこれからもバイオサイエンス、創薬およびヘルスケア分野におけるIT利活用の促進を通じて、全人類の健康と発展を支援していきます。
(*) LC-MSデータは質量分析装置から得られるデータの一種です。
以上
【関連ページ】
製品ページ: https://www.mki.co.jp/solution/aqxena.html
マーケットプレイス: https://app.scientist.com/domain_switcher?redirect=/providers/mitsui-knowledge-industry
※マーケットプレイスへのアクセスにはScientist.comでのアカウント作成が必要です。
【三井情報株式会社について】
三井情報株式会社(MKI)はキャッチコピー『ナレッジでつなぐ、未来をつくる』を掲げ、ICTを基軸とした事業を展開し、お客様と共に社会課題の解決や新たな価値の創出に取り組んでいます。半世紀にわたり培った技術や知見の結実である“KNOWLEDGE”を活かし、お客様と共に価値を創造する「価値創造企業」として絶え間ない挑戦を続けていきます。
ホームページ: https://www.mki.co.jp/
※三井情報、MKI及びロゴは三井情報株式会社の商標または登録商標です。
※本リリースに記載されているその他の社名・商品名は、各社の商標または登録商標です。
三井情報グループのマテリアリティ
三井情報グループは経営理念である「あり姿」の下、事業を通じたサステナブルな社会の実現を目指し、「三井情報グループと社会が共に持続的に成長するために優先的に取り組む重要課題」を4つのマテリアリティとして策定しています。本取組は、4つのマテリアリティの中でも特に「ナレッジで豊かな明日(us&earth)をつくる」の実現に資する活動です。