導入概要
"進化するAWSの機能をいち早く取り入れ、必要な時だけ稼働する環境を構築。研究で蓄積したナレッジを公開し活用してもらう環境を実現。"

神戸大学の施設の1つ、神戸空港にほど近い神戸ポートアイランドにある「神戸大学統合研究拠点」。ここでは先端的な融合研究が日々行われています。先端研究の1つである「マルチスケール計算生物学研究プロジェクト」の解析処理用のサーバとして採用されたのがAmazon Web Services(以下、AWS)でした。
お客さまの課題・目的
神戸大学統合研究拠点で活動している「マルチスケール計算生物学研究プロジェクト」では、三井情報やその他の民間企業と共に、低炭素化社会の実現に向けたバイオエネルギーや高付加価値化学品の効率的生産とともに、健康長寿社会に貢献するための効率的バイオ医薬生産を目指し、研究を行っています。その研究成果の1 つである、特定の代謝物を元にして目的の代謝物を生成するための、新しい合成ルート発見を支援するシステム「M-path」。研究用にオンプレミス環境で構築されたDBを、従来より外部の研究者にも参照用として公開していましたが、ナレッジを活用してより良い社会の実現に役立ててほしいとの思いから、データ解析エンジンも公開し利用してもらう検討が始まりました。その際に、研究用のリソースが逼迫しないよう公開用の環境は研究用環境とは分けて公開したいという要望が上がり、AWSを使った新環境構築が検討されました。
ソリューション・解決方法

神戸大学のセキュリティポリシーで、大学のドメインを使ったWebサイトをクラウドサービス上に構築することが許可されていな かったので、大学のセキュリティポリシーに準拠する為に公開用のフロ ントWebページは学内のオンプレミス環境に置き、バックエンドの解析処理部分をAWSのEC2で行う構成を提案しました。フロントWebページからAPI Gatewayに投げたリクエストをトリガーに、LambdaからEC2を起動させ、解析終了時にはEC2が自動停止する仕組みにすることでコストを抑えられるようにしています。
効果
必要な時だけ自動でEC2を立上げることで、フル稼働した場合と比べて9割以上の利用料金を抑制しながら、最小限のコストで外部の研究者への「M-path」のデータ解析エンジンの公開を実現しました。
※本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は掲載当時のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性がございます。
※記載されている社名・商品名は、各社の商標または登録商標です。
導入サービス
国立大学法人 神戸大学について
名称:国立大学法人 神戸大学
所在地:兵庫県神戸市灘区六甲台町1-1
大学紹介:神戸大学は「人文・人間科学系」「社会科学系」「自然科学系」「生命・医学系」の4大学術系列の下に11の学部、14の大学院、1研究環、1研究所と多数のセンターを持つ総合大学です。「知の生命体としての大学」を目指して「異分野との交流」を重視し、教育・研究交流はもちろん、大学の第三の使命である社会貢献のために産学官民連携を積極的に推進します。
ホームページ:http://www.kobe-u.ac.jp/