FAQ(よくあるご質問)
生物医学データ管理・共有・解析環境「Lifebit プラットフォーム」を開発し、各国の大規模バイオバンク、政府機関、グローバルファーマ等に提供している英国のバイオベンチャーです。2021 年にシリーズ B 資金調達ラウンドで 6,000 万ドル(90 億円超)を調達し、英国、シンガポール、デンマークの国立バイオバンク(用語集)と契約。2024 年 12月には米国のバイオバンクとも契約し世界 2.5 億人分以上のゲノムデータにアクセス可能なバイオデータネットワーク(世界最大規模)を構築しています。
個人情報を含む機密性の高いヒト由来の生体試料データを、組織間で移動させずに安全に外部組織と共同研究等を実施可能とするプラットフォームです。現在、英国やデンマークの国立バイオバンクや米国大手民間バイオバンク、大手製薬企業が利用していて、2.5 億人分のバイオバンクデータにアクセスできる世界最大のバイオデータプラットフォームです。
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クラウド環境(主にAWS)での利用を前提としていますが、オンプレミス環境との連携も可能です。
Lifebitプラットフォームが持つアクセス制御や監査機能に加え、データ暗号化、継続的な監査ログの生成と監視を実施するなど、厳格なセキュリティ基準が採用されています。ISO 27001 (用語集)等の情報セキュリティマネジメントシステムに関する国際規格が適用されています。また、Five Safes(用語集)に基づいたセキュリティ対策・運用が行われています。
ユーザの環境内に保存されます。
TDL を用いて、ユーザが保有している匿名化された様々な形式のデータをOMOP(用語集)などの共通データモデルに自動的に標準化できます。
データへのアクセス権を管理し、認可されたユーザのみがデータにアクセスできるようにします。
・アクセス制御:ロールベースのアクセス制御を導入し、ユーザの権限を管理します。
・ユーザ認証:多要素認証やシングルサインオンを活用し、ユーザの認証強化を行います。
主な製品として、Federated Trusted Research Environment (TRE)(リンク)、Trusted Data Lake™(TDL)(リンク)があります。
Lifebit社が開発した TRE(用語集) 技術(欧州:EP3948871、EP4078391/米国:US10769167/中国:CN115668167 等にて特許取得)を用い、バイオバンクや製薬会社から個人データを移動させることなく利用者間の共同分析を可能とするプラットフォームおよび研究環境基盤です。特に同社 TRE は、国家間を跨いだ TRE 連携を可能とする「フェデレーション技術」の成熟度で最先端を誇ります。
以下のメリットが考えられます。
・データを外部環境に移動させることなく、安全な環境内で直接分析できる仕組みを提供します。これにより、データ管理者は常にデータを完全にコントロールできます。
・複数の機関が所有するデータを一元的に集約ず、分散したまま分析ツールをデータの位置に送って分析を行うことができます。この方式は、データの漏洩リスクを排除し、データの所有権や法的規制も守れます。
・データ標準化により、複数の TRE 間でデータが効率的に統合され、分析のスピードや研究の質も向上します。
・クラウド環境への適応性とスケーラビリティを持ち、経済的・環境的な持続可能性にも寄与します。
基礎研究から臨床情報まで様々なデータを取り扱うことができます。主なデータは以下です。
・ゲノムデータ
・マルチオミックスデータ
・電子カルテデータ
バイオインフォマティクスのパイプラインやワークフローが導入された プラットフォームを使用することで、誰でも簡単にエンドツーエンドのゲノム解析、マルチオミックス解析を実施できます。
GWAS(用語集)、VEP(用語集)、PRS(用語集)等の高度な解析ツールやアルゴリズムが提供されています。
弊社で導入・運用サポートを行います(問い合わせ先)。
用語集
用語 | 説明 |
バイオバンク | 主にヒト由来の生体試料(血液や組織など)を研究目的で保管する施設やシステムのこと。これらの試料は、個別化医療や遺伝子研究などの様々な研究に活用されており、病気の原因解明や新しい治療法の開発が進められている。 |
ISO 27001 | ISO27001(ISMS 認証)とは、情報セキュリティに関する国際規格の 1 つであり、その取り組みを指す。 |
Five Safes | 以下の5項目を指す。 1. Safe Projects:データの利用目的が適切であることを確認する。 2. Safe People:データにアクセスする人々が適切なトレーニングを受け、信頼できることを確認する。 3. Safe Data:データが匿名化され、適切に管理されていることを確認する。 4. Safe Settings:データが安全な環境で利用されることを確認する。 5. Safe Outputs:データの利用結果が公開される際に、個人情報が漏洩しないことを確認する。 |
OMOP(Observational Medical Outcomes Partnership) | 医療データを標準化したデータ形式であり、形式の異なるデータを統合的に扱うことを可能とする。 |
TRE(Trusted Research Environment) | 機微な情報のプライバシーとセキュリティを保護しながら、安全かつ確実な方法で研究利用するための環境のこと。 |
GWAS(Genome-Wide Association Study) | ゲノム全体の遺伝的変異を調査し、特定の疾患や形質に関連する遺伝子変異を特定するための解析ツール。 |
VEP(Variant Effect Predictor) | 遺伝子上の変異が、遺伝子、転写産物、タンパク質に対してどのような影響を及ぼすかを予測・注釈するツール。 |
PRS(Polygenic Risk Score) | 複数の遺伝的変異を組み合わせて個人の疾患リスクを評価するためのスコアリングツール。 |